アトピーは刺激を減らして皮膚を守る

アトピーは刺激を減らして皮膚を守る

健康な皮膚であっても、乾燥した状態では、皮膚の表面には細かなヒビができ、そこから様々な異物は侵入することで炎症やかゆみが生じやすくなります。この状態が続きかきむしると慢性的な湿疹になることもあります。
アトピー性皮膚炎の方の場合、皮膚が過敏であり、皮脂が少ないため常に乾燥状態にあるのです。そのため、少しの刺激でもすぐに湿疹が出てしまいます。
本来は皮膚の表面に細かなヒビができても、細胞の隙間にはセラミドという脂質が詰まっており、皮膚の水分を保持する他、異物の侵入を防ぐ役割を果たします。しかし、このセラミドは水に溶ける脂質であるため、毎日の入浴、洗顔、手洗いなどで失われていってしまいます。
セラミドは体内で必要な分だけ生成され補給されるものです。しかし、これは体質により多少、差があります。特にアトピー性皮膚炎の方は生成されにくい体質であるとされています。そのため、皮膚の構造そのものがスカスカの状態になってしまい脆弱なのです。
セラミドの流出を防ぐためには、肌を洗いすぎない、入浴時に長く湯につからない、洗剤や石けんは十分にすすぎ流すなどを生活の中で気を付けることが大切です。また、栄養バランスの整った食生活で、セラミドの生成を助けることも心がけましょう。
そして、アトピー性皮膚炎の方の皮膚は、思っているよりも敏感であるということを忘れてはいけません。体を洗うという行為も皮膚への刺激となります。日本でアトピー性皮膚炎が増えている原因は環境の変化やストレスが大きいと言われていますが、毎日入浴して皮膚をこする、強い洗浄力のシャンプーをするという習慣が原因という考えもあります。
また、アトピー性皮膚炎の方の場合、普段着ている衣類の繊維でさえも皮膚への刺激となり、湿疹を引き起こしてしまいます。できるだけ皮膚への刺激の少ない素材の衣類を選びましょう。
日頃の生活で皮膚への刺激を減らすことで、セラミドが少なくても湿疹の発生は抑えることができるのです。